鵠通信 ― くぐいだより ―　第42号

くぐいだより（院内手渡し版）、リニューアルしました。
あなたは正月、リフレッシュできましたか？

実は、この原稿を書いているのは、年末なんです。
今年の冬は、「ノロウィルス」にやられたって感じ。昨年までに比べると、インフルエンザワクチンを受ける人も少ないんですよ。いいのかなあ？
例年だと、この時期、TVなどマスコミが「インフルエンザの予防に、ワクチン受けましょうね」キャンペーンがあり、みなさん、「そうだ、お注射受けなきゃ」と思うわけです。 でも今年は、「ノロウィルスで嘔吐、下痢。過去最高」の報道ばっかりでしょ。 ま、しょうがないです。

「FIFAクラブワールドカップ」
横浜まで見に行きました。
お目当ては、もちろん“バルサ”の「ロナウジーニョ」。
ドイツワールドカップ以来、半年振りの再会です。
クラブアメリカとの対戦で、彼の遊び心あふれるプレーを楽しめました。
しかし、雨の中の観戦。
すっかり体調を崩しまして。自分も「ノロ」におかされてしまった。
その後の診察、みなさんは、私の体調が少々悪くても、気がついていらっしゃらない様子。
でも、私も体調が悪いときはあるのです。
「ロナウジーニョ」を見てきた代償ですから、いいんですけどね。

最近、数人の患者さんと、「お医者さんと患者さんの、あるべき姿」をお話しする機会がありました。
みなさんがおっしゃるには、「お医者さんは『自分たちよりも、高いところにいる』と考えているから、何でも言っていいと思ってしまうし、全部おまかせしちゃえばいいと考えている。そうじゃないんですか？」
私：「そりゃ違うね。『医者も自分と同じ人間だ』という見方を忘れてしまっては、いい関係を築けないよ。『先生、今日は疲れていないかな』『愚痴ばっかり言わないで、いい話もひとつ言おう』くらいの気持ちを持たないとね。だって、もしあなたが、他の人や、家族と話をするとき、そういう思いやりをもたなかったら、人間関係が壊れてしまうでしょ。それはお医者さんとの関係でも同じですよ。」
患者さん：「でも先生は特別だから・・・」
私：「『全部おまかせ』もおかしいでしょ。たとえば車を買ったとき、とりあえずはゆっくり試運転したり、変な音がしないか耳をすませたりして、自分でも確認しながら乗るでしょ。お医者さんにかかるときだけ、全部おまかせでいいんですか？」
患者さん：「そう言われてみれば、自分の病気だから、まずは自分が気をつけなきゃいけませんよね。何回聞いても『まだ検査結果の見方がわからない』なんて。いつまでもそんなこと言ってるようでは、甘えていますよね。」
私：「そうなんです。病気をよくしていくのは、患者さんの力が8割くらいで、私の役割は2割くらいだと、私自身は思っているんですよ。よくなるためのヒントや、励ましはたくさん差し上げたいと思っているし、時には叱りもしますけどね。」

「感謝し、感謝される」関係を築ける方。あなたとのステキな出会いを、今年もワクワク期待しています。
それが、お医者さんに限らず、受付から看護師まで、「医療の仕事」にたずさわるすべての者の、醍醐味ですから。

新春の話題

1． ストレスをためやすい人は、どんな人？（続きを読む）

2．「どうして白鳥先生は、受付でお薬だけ出してくれないの？そうしてくだされば早く帰れるのに！」それには理由があります。「消費者情報　2006年12月号」関西消費者協会発行からの依頼原稿を、白鳥院長自らが解説します。（続きを読む）

3．紙上相談
32歳女性
「昨年の冬、右手の小指が腫れて、皮膚科に行きました。いったんよくなったんですが、今年の冬もまた腫れて、内科で膠原病の検査を受けるように、と言われました。」（ 続きを読む）

4． 編集後記（続きを読む）

追伸
「くぐいだより」を読んだら、ぜひご家族や、お友達にも紹介してください。なぜなら、当院の患者さんの半分以上は、「 紹介患者さん」だからです。「患者さんからの紹介」は、私たちの「最高の宝」です。

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