関西消費者協会からの依頼で、「主治医の見つけ方」の原稿を執筆しました。
その補足解説です。
どうして「受付でお薬だけ出してくれますか?」が、主治医探しに役立たない代表的な質問なのか?
あなたの疑問にお答えしましょう。
先日、当院の受付職員に応募してきた方から、興味深い話を聞きました。
その方は、以前、医療機関で働いた経験のある方なのですが、現在は、他の仕事をしています。再びクリニックで働きたいと思い、当院の公式サイトをチェックしたところ、「受付でお薬だけ出してほしい、という患者さんはお断りします」と書かれているのを読んで、びっくり仰天したそうです。
「だって、内科というのは、高血圧のお薬なんかは、受付でもらって帰るのが当たり前だと思っていました。」
その方のおじさんが、たまたま登院に通院していたので、電話をかけて、おばさんに「どうしてお薬を受付で渡してくださらないの?」と聞いたそうです。
どんな答えが返ってきたか、わかります?
「白鳥先生は、薬を出したら出しっぱなしにするんじゃなくて、ちゃんとお薬のみましたか?お薬が残っていませんか?全部確認してくれるのよ。それで、効果がどうだったか、良かったか悪かったかまで、聞いてくれるの。それがいいから通っているんじゃないの。」
おー!わかってくれているじゃん。
応募者の感想も、「もちろん診察を受けたほうがいいに決まっている。今まで受付でお薬だけ出して当たり前と思っていたけど、間違いだった」。
そうなんです。
さらに言えば、私自身、「
医療とは、人間関係の構築が、最大の目的だ」という信念をもっています。
患者さんと私との人間関係、信頼関係を結ぶのが最大の目的であり、その周りに、検査があったり、お薬があったりすると考えているから、「受付でお薬だけ出す」という発想がないわけです。
ここからは、ブラックな話をひとつしましょう。
私が以前、ある開業医のところでアルバイトをしていたときの経験談です。
「胃が痛い」と訴えて、ある中年男性の患者さんが診察にこられました。
カルテを見ると、1年以上、「受付でお薬だけもらっている」方です。
みずおちの辺りを押さえると、顔をしかめました。心なし、その顔色も悪いようです。
大病院にそのまま紹介し、「進行性胃がん」との診断。
なんのために、お医者さんにかかっていたのでしょう?
毎回診察していたとしても、それでも見落としがでることがあります。
それが「受付でお薬だけわたして」いたら、どれだけ見落としばかりになるか。 これがいい例です。
「全員、毎回診察する」
いつまで続けられるかわかりませんが、私の「ライフワーク」として、この方針はまだまだ続いています。
「適当に、お薬だけもらえればいい」「医療は、質より簡便さ」という方に、当院はお役に立てません。
逆に、「
信頼できる、我家の主治医を探している」方。あなたには、この白鳥が、最善を尽くします。
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