お知らせ

日本神経学会学術大会 2014年速報(3~4日目)

認知症診察での神経心理的診察と検査

たとえば物忘れ・探し物からは

健忘
視空間認識障害
遂行機能障害
注意障害

いろいろ考えられる

認知症の定義

記憶障害が必須ではなくなった

言語
遂行機能
記憶
人格行動
視空間認知
など

健忘以外の症状も大切

ADでもロゴペニックは
ことばの障害が主体だ

PCAも視空間認知障害が主体だ

CBSも失行が主体

神経心理検査での基本

患者さんの協力
背景
基盤から高次に検査を進める
スクリーニング検査をするだけじゃだめ

・協力に関し
注意を集中しないとできない
しかし、「やりたくない」はできないことも多い
単に協力したくないわけではない

・背景に関し
教育 職歴 環境
家族から変化を聞く
それには、別室で聞いたり、紙に自由に書いてもらう「何にこまっているか?」

・基盤から高次に
意識 注意 衝動 人格 ;辺縁
運動 視覚 聴覚    ;一次運動・感覚野
言語 記憶 視空間   ;連合野
遂行機能        ;さらに高度な前頭前野

要素から見ていく意識を持とう

・神経心理検査とはスクリーニング検査をすることとは違う
MMSEや長谷川は、部分的にしか見ていない

まずは全般性注意障害があるかどうか
これが障害されると、状況判断 反応が悪くなる

前提として
AWAKE      開眼
ALERT      見当識いい
ATTENTIVE  順唱良好

注意障害を見るには?
反応の一貫性
反応速度
見当識

見当識とは
自分がどんな状況にいるか
時間場所人 しかし、健忘や失語でも低下

検査で見るには
順唱・タッピングスパン
同じことを言ってもらう・同じところを触れるか

3単語記銘 即時記憶 普通の記憶とは違う
言語障害でも低下

暗算
失算 失語 作業記憶の低下 (前頭葉) 教育歴の低さにも関連

認知症における言語障害

PPA
失語が病初期には前景に立つ変性性認知症
FTLDかAD

失語が主体ではない認知症でも、喚語困難や、長い文の理解困難は出てくることが多い

失語を主体とした認知症の歴史
ピック ピック病
井村 語義失語 世界最初
メスラム 緩徐進行性失語を提唱

PPA原発性進行性失語を3つに分類

まずは非流暢型と流暢型に分かれる
・非流暢・失文法型 日本語だとわかりにくい(助詞はしばしば抜けることがあるので)
音のひずみ 努力性でたどたどしい話し方なら  左前頭に障害
流暢型は二つ
・意味型 物の名前を言えない 利き手って?  左側頭前部
・ロゴペニ 喚語困難・復唱障害(これはあったりなかったり)まだまとまりの悪い、最近の概念
左シルビウス後部から頭頂側頭の上

・3つにわけても病理は傾向があるだけ
ざっくり言うと
非流暢 FTLDタウ(4リピートタウ) CBD・PSP・AGD
意味  FTLD-TDP        FTLD-TDP typeC
ロゴ  アミロイド・タウ        AD
が多い

・診察は本当に失語?というところから始まる
構音障害や混迷を除外

・失語だよねとなり
①自発語
②聴覚性理解
③呼称
④復唱
を問診とMMSEを活用して評価

①自発話
まず流暢かどうか 音のひずみが出るのは非流暢型
そして喚語困難 語想起困難=言葉を思い出しにくい 言い出しにくい
  錯語=言い間違え   語性 犬を猫 音韻性;いぬをいな
を評価
②聴覚性理解 口頭命令で課題をしてもらう 「右手で紙を折って、、、」
③呼称 指さしたものの名前を言う
④復唱 「みんなで力を合わせて。。」できないとロゴペニ

・まとめ
PPAの型
非流暢 努力性 失構音      FTLDタウ(CBD・PSP・AGD)
意味型 単語理解 呼称不良    FTLD-TDP
ロゴ  喚語困難 呼称不良 復唱 AD

症例
80F
失構音つまり非流暢 構音障害少し 漢字描けない
パーキンソニズム
画像 左優位に萎縮
CBSかPSP?
高齢だし進行がゆっくりだからPSPと診断した

61M
物の名前を思い出せない
メニューも意味が分からない 3年前から
絵の辞書を自分で作る
写真付のメニューならわかる
緩徐進行性の呼称障害
それ以外は良い
音読できるが意味は分からない
流暢
鋏を指さして はさみって?
左に有意
意味型なので
FTLD

3割くらいは分類不能
63M
2年前から人の名前がおぼえられない
本人は気にならない
左側頭の萎縮
流暢
復唱は単語レベルならいい 文レベルで低下なので診察では意味型とは言えない
分類不能

・言葉の障害が主症状ではないとき
症例
典型的ADでは
漢字が書けない
MMSE25点 漢字の書き取りだめ
中前頭回後部と関連 たくさんの例で見ると

視空間認知障害が前景に立つ場合 PCA

主体ではない場合 LBD・AD

・一次視覚野からの2つの視覚路がある
腹側路 認識に関連 どうみえているか 側頭 視覚性失認
背側路 運動・はたらきかけ      頭頂 バリント 着衣失行

・視空間認知 どうみる?
問診
目の前のものを探せる?
服をきれいに畳める?
野菜の大きさそろえて切れる?
よくわかるところで道にまよわないか?

診察
図の模写
字を書かせる 書けるかどうかだけでなく、字の配置など
はと・きつね
到達運動
周辺視野

到達運動とは?
注視下でずれる 両側の頭頂・後頭
周辺でずれ   対側上頭頂
トレイルメイキングテストAで検査

・PCA
①認知機能障害 いつの間にか進行
②顕著な視空間機能障害
  バリント症候群(精神性注視麻痺・視覚失調・同時失認)背側路の障害
  ゲルストマン症候群
  視覚性失認  腹側路
  半側空間無視 
③記憶障害や失語が目だたない
④画像上局所病巣なく、後頭・頭頂・側頭萎縮
⑤病理的にはアルツハイマーが多い

症例
まっすぐ字を書けない
駐車がバックでうまくできない 家の駐車場で
徐々に進行
MMSEは29点といい
右に萎縮強い
立方体描けない
視覚性注意障害
頭頂内側で血流低下

・レビー小体型認知症の幻視・錯視
錯視 見間違い 
幻視 ないものが見える
ドネペジルでどちらも改善

・アルツハイマーで視空間認知障害
図の模写が下手 構成障害 主に右頭頂葉の症状
良く知った道で迷う 地誌的失見当(脳梁膨大後部)と視空間的記憶障害(右海馬)
内側・外側ともに障害

・FTLDの視覚失認
道ですれ違っても近所の人が分からない 相貌失認(右側頭葉前部)

・検査は?
アルツハイマー 背側主体 視覚的探索の障害 トレイルメイキングテストAで検査
レビー     腹側主体 視覚失認     錯線図で検査

9月27日 神経心理学会で丸一日講義があります
詳しく知りたい方はそちらで

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