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第40回 日本頭痛学会総会 2日目のまとめ(平成24年11月17日)

I.シンポジウム2 頭痛とてんかんの関連性

(1)片頭痛とてんかん相違点と類似点

この二つは似て非なるもの。たとえば、前兆も、てんかんはカラー、片頭痛は白黒が多い、という傾向がある。

(2)小児科領域のてんかん関連頭痛

分類

  1. 頭痛がてんかん発作そのもの=てんかん性片側頭痛
  2. てんかん発作後に頭痛が起きるもの=てんかん発作後頭痛
  3. 片頭痛の経過中にてんかん発作が起こるもの=片頭痛に誘発される痙攣
    しかし、網羅されてはいない。
    ・てんかん性頭痛は、頭痛とてんかん発作の時間的関係、頭痛の特徴、てんかん発作の種類、には触れていない。1.反復性頭痛発作 2.突然起こる頭痛 3.脳波異常 4.抗痙攣薬有効、を必須とした分類。
    ・前兆を伴う片頭痛では、けいれんの既往が多い。
    ・子供の片頭痛では、脳波異常が多い。

【結論】
小児の難治頭痛では、熱性痙攣・てんかんの既往、頭部外傷や感染症の既往があれば、てんかん関連頭痛を考慮すべき。

(3)小児における片頭痛とてんかんの関連性

片頭痛とてんかんの関連は、複雑で双方向性。しかし関連性は薄いと考えられている。

  • 併存は成人で6.5%、小児で3.7~25%。
  • Gastaut 型後頭葉てんかんではてんかん後頭痛が多く、片頭痛との鑑別は困難。
  • 後頭葉てんかん性放電では、三叉神経血管系または脳幹性機序を介して、片頭痛を引き起こす可能性。小児では、脳血管自己調節能が未熟な為、てんかん性放電が初期血管拡張を持続させ、片頭痛に至る。
  • セロトニンは、片頭痛にもてんかんにも関連。SSRIを用いるとてんかん発作が起こりやすくなる。
  • 小児では、セロトニン受容体がアップレギュレイトされている。中枢性5-HTは、片頭痛ではCSD cortical spreading depression の誘因となるNaポンプの調節、てんかんでは大脳皮質のグルタミン酸分泌の調節に関与。

(4)片頭痛がきっかけとなるてんかん発作Migralepsy:Migraine triggered seizure

小児に多いが、報告そのものが少ない。国際頭痛分類では、片頭痛の合併症として、1.5.5にコード。

片頭痛後に全身けいれん発作を起こした6例のまとめ。

  • 15~63才
  • 男女差なし
  • 脳波異常は1例だけだが、光過敏ドライビングあり
  • 抗痙攣剤で、頭痛、けいれんともコントロール
  • 前兆を伴う片頭痛、片頭痛差なし

(5)抗てんかん薬による片頭痛の予防療法

片頭痛の予防療法は、これからの課題。
βブロッカー、抗うつ剤、抗てんかん薬にエビデンス。
トピナは日本での治験では、優位性が認められなかった。

片頭痛とてんかんの共通点

  • 分子レベル
    voltage-gated GABA 作動性の抑制機能の低下
    シナプス周辺のグルタミン酸など興奮性神経伝達物質の増加
    Na,Caチャンネル異常
  • ネットワークレベル
    CSD誘発閾値の低下
    神経興奮性閾値の低下(慢性片頭痛・薬物乱用頭痛にも関与?)

(6)頭痛がてんかんのひとつの症状になりうるか?

  • 脳波異常を伴う頭痛小児の頭痛を検討→分類不能または片頭痛。緊張型は認めなかった。
  • 頭痛分類7.6.1.てんかん性片頭痛頭痛は部分てんかん発作と同時に起こり、発作時放電と同側に見られる。つまり、頭痛てんかん発作のある時、脳波をとらないと診断できない仕組み。

討論

  • 前兆の違いてんかんの前兆では赤や黄色が多い。カラーは、側頭葉や後頭葉が関与。
  • てんかん性頭痛は、片頭痛より短い
  • てんかん後頭痛は比較的多くみられる
  • 耳鳴は、脳低型片頭痛で見られることがある
  • 片頭痛の前兆白黒からカラーに拡がっていくことも
  • 頭痛がある小児で、後頭葉に脳波異常があるケース、治療は?CBZで音が半音ずれる副作用有、デパケンは効果なし、フェノバールで効果ある症例を経験した。
  • 片頭痛で、幻覚をともなうことあり。特に臭い。しかし、視覚的に前兆出たときに、どう区別する?formed(はっきりした絵)では片頭痛以外、てんかんの可能性あり。Unformed(はっきりしない絵)では片頭痛かも。
  • RSDレム睡眠時行動異常症に片頭痛が多い。ドーパ系の関与の可能性。夢との関連。
  • てんかんの頭痛はどういう機序?交感神経系のトーンが下がると、片頭痛。硬膜、血管、抑制系の問題かも。
  • 頭痛時の脳波は?いろいろ。
  • 後頭葉てんかんは片頭痛をおこす。病態の類似性。

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