認知症の治療は、興奮系のトランスミッターAch、NA、DA、Glu、抑制系の5―HT(セロトニン)、GABAのバランスを取ることを考慮すべき。
*非定型抗精神病薬を使うときは半減期も考える。リスぺリドンは21時間、クエチアピンは3.5時間。
*抑肝散の作用機序。(1)Gluグルタミン酸に対する低下作用(2)5-HT受容体の調整(3)D2に対する抑制がない。(つまりAchを抑えない?)
*例85才M。認知+行動異常。アリセプト5mgセレネース25mg処方されていた。アリセプト減量し、セレネース中止。これだけで改善。バランスとっただけ。
*抑肝散長期効果NPI52週でも改善。うつ、不安など陰性症状にも効果。
*家族の介護負担Zaritで評価。よくなったら、抑肝散中止することも大切。中止したら元気になった例あり。
*メマンチンBPSDに効くか?興奮でアリセプト使えない人に用い、NPI45点から10点になった例。逆に悪くなることもあるが、予測は困難。
*抑肝散の長期安全性。甘草による偽性アルドステロン症。(1)低Kによるミオパチー脱力なくても3以下なら対策を。利尿剤、チラージンの併用で起こりやすい。(2)Bp↑、心不全(感染症がきっかけになることも)、浮腫に注意。(3)服用量に比例しない。(4)1~数か月で起こる。(5)85歳以上で起こしやすい。
*DLBでの抑肝散DLBは、DA、5-HT、Ach、NAと、より多系統の障害。135例で(平均80才、M36/F99)NPIの改善は長期に効果。妄想、幻覚だけでなく、興奮性、無関心にも効果。
*DLBではアリセプトはAより効果あるといわれているが、もともとMMSEの点、下がりにくい。アリセプト0.5~3mg、抑肝散、歩行障害あればペルマックスまたはLドーパという処方。
*物忘れ外来85歳以上が増えている。エヴィデンスは対象が75歳くらいで多い。そのまま適応できない。
*92才F.1年前から「近所の人が死んだ」とかいろいろ言う。もともとアリセプト10mg投与されている。考えるべきこと。(1)超高齢では、タウオパチーをまずは考える。(2)アリセプト過剰。アリセプト減らし、安定剤なども中止。それだけで落ち着いた。アリセプトは家族が勝手に中止して、問題なかった。超高齢では進行遅いし、日常生活で困らないことが多いので、積極的治療は不要。嗜銀顆粒性認知症は、がんこでおこりっぽくなるので、そのケアーは必要。
*安定した生活、身体状態で送れるように、サポートを。薬はそれから。
フロアーから。
〒430-0814
静岡県浜松市南区恩地町192
電話:053-427-0007
FAX:053-427-0005
物忘れ(認知症)外来
頭痛外来(6歳以上の小児を含みます)
パーキンソン病とその類縁疾患
学会、長期・短期研修など、水・木以外の休診日は、診療日時案内をご覧ください。
現在、予約は再診患者さんで若干込み合っている状態です。
恐れ入りますが、初めての方は、予約無しで、お早目の受診をお願いいたします。
お越しになる際は、必ず、時間に余裕をもっていらしてください。
認知症の診療には、多くの時間と手間がかかるからです。
また、再診で、予約の日に来られなかった方も、予約無しでお願いします。
混乱を避けるため、予約日時の取り直しは一切ご遠慮いただいております。
2017年から、1時間当たりの予約患者さんの数を減らし、以前に比べると、はるかに待ち時間は少なくなりました。
水曜・木曜
(毎週日曜・祝日診療)