答:「手のふるえ」は、神経内科でもっともよく遭遇する症状のひとつです。
わたし自身「神経内科医」としての修行は、「ふるえ」の診断と治療から始まった、といっても過言ではありません。
さて、おもに、手のふるえは、「病気によるふるえ」と「体質によるふるえ」にわけられます。
「ふるえ」をおこす代表的な病気は、「パーキンソン病」と「甲状腺機能亢進症」です。パーキンソン病は、おもに50歳代から60歳代ではじまる病気です。ふるえだけでなく、歩くのが遅くなったり、字が小さくなるという特徴があります。甲状腺機能亢進症は、どきどきしたり、汗をかきやすい、暑がり、という特徴が見られることもあります。
逆に、「病気というよりも、体質によるふるえ」は、「本態性振戦」と呼びます。
院内手渡し版には、その違いがわかる簡単な表をつけておきます。 迷うようだったら、私にご相談ください。
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